ITパスポートとは?
ITパスポート(通称:iパス)は、ITに関する基礎的な知識を証明するもので、経済産業省が主催する「情報処理の促進に関する法律」に基づく国家資格です。
ここでいう【基礎知識】とは、
・AI・ビッグデータ・IoTなどの新しい技術とアジャイルなどの新しい手法に関する知識
・経営戦略、マーケティング、財務、法務など経営に関する知識
・セキュリティやネットワークなどITに関する知識
・プロジェクトマネジメントなどに関する知識
といった幅広い分野の知識が問われます。
ITに関する基礎知識が正しく身に付き、業務に効果的にITを利活用するための「IT力」が身につくことのできる資格で、私達の日常生活にIT技術はなくてはならないものとなっており、仕事となるとなおさら不可欠なものです。
ITパスポートの受験者数と合格率
2009年に試験が開始されてから受験者数は年々増え、2018年度の受験者は9万5千人を超えて累計受験者数は77万人に上っています。
受験者は社会人が59%と6割近く、非IT系列の社員も57%と多くなっています。
また、年代別に見ると20代が49%、30代が15%、10代以下が23%と若い年代の受験率が高いことが分かります。
合格率は、H29年4月からH30年2月までの累計で50.7%となっており、
他の国家資格と比べると合格率が高い資格です。
ITパスポートの取得方法
CBT形式での受験となるため、全国各地でほぼ毎月開催されています。受験地や会場については3ヶ月先までの試験日時・会場等を公式サイトで確認できます。
【出題範囲】
・ストラテジ系(経営全般)…35問程度
・マネジメント系(IT管理)…20問程度
・テクノロジ系(IT技術)…45問程度
の3分野に分かれており、合格基準は各分野の評価点が1000点満点で300点以上、総合評価点も1000点満点で600点以上とらなければなりません。
試験結果は、試験修了後にすぐ確認できますが、試験結果のレポートがダウンロードできるのは2、3時間後となります。
ITパスポートのメリット
幅広い知識の取得が目指せる
・情報セキュリティ、情報モラルに関する知識
・企業、組織のコンプライアンスや法律に関する知識
・経営戦略、財務など経営全般に関する知識
・業務上必要なITの知識
といった知識を学ぶことができます。
現在、私達の身の回りにはITが溢れています。
スマホ・タブレット、SNS、クラウド、グローバル化…ITなしではビジネスは成り立たないともいわれ、生活基盤にも一つとして数えられています。その知識を学ぶことで、生活に役立てることができます。
組織の向上とコンプライアンス強化
・ITを活用した業務の効率化とビジネスの拡大
・組織のIT力の向上とコンプライアンスの強化
現代社会では、企業のコンプライアンスが非常に高いレベルで求められています。
そのため、ITの基礎知識だけではなく個人情報や情報を正しく管理・活用するために様々な知識を身につける必要があります。
ITパスポートを合格する過程では、上記に挙げた知識を勉強でき、一般の仕事でも十分活用することができます。
上位資格を目指しやすくなる
ITパスポートを取得するとITコーディネーター試験が取得しやすくなります。ITコーディネーター試験とはIT経営を実現するプロフェッショナル資格で、ITパスを750点以上取得する事で、試験の一部が免除になります。
需要が増加中
全国の大学で入試時の優遇措置や単位認定の措置、就職・転職の際のエントリーシートで取得の有無やスコアの確認などをする企業が増えてきており、今後の需要も増えていくと思われます。
事務系の職種でもPCやネットワークに触れる機会が多く、基本知識をもっていることは大きなメリットになりますので、事務系の職業では有利に働くことがあります。
ただし、IT系の職種では有利に働く資格とはいえません。なぜなら、ITパスポートの内容はIT系ならば「知っていて当然」のことばかりだからです。
ITパスポート 合格のコツ
テキスト・過去問が重要
テキストを1冊読み、問題集を解く。ITの知識が全くない人は、まずテキストを1回読んでみましょう。わからない単語がでてきても、とりあえず飛ばして最後まで読んで下さい。
ITパスポートに必要なのは、広く浅い知識ですので、一つの単語が分からなくても読んでいるうちになんとなく意味が理解できていくので、それで十分です。イラスト入りのテキストが理解しやすいのでおススメですが自分に合っていると感じたものを選びましょう。
おススメテキスト
すごく優しいテキストです。初めて学ぶ方はうってつけ!
豊富なイラスト、丁寧な説明。
そして効率的な勉強方法。徹底研究された過去問題!この1冊で合格間違いなし!
テキストを読んだ後は過去問をどんどん解きましょう。
もちろん、間違えた問題や分からない問題の解説は必ず読み、理解していきましょう。
ある程度ITに関する知識があり、自身がある人はテキストの購入はしなくてもいいかもしれません。とにかく過去問を解きましょう。
そして、過去問を解いていく中で見つけた自分の苦手分野を頑張って克服していくことで合格をぐっと近づけましょう!
苦手分野をなくすことが合格のコツです!